グローバルテクノロジーと機能性材料を提供するセラニーズ・コーポレーション(NYSE:CE、本社:テキサス州ダラス市、以下「セラニーズ」)は、2015年の調整後1株当たり利益が$6.02(前年は$5.67)、第4四半期の調整後1株当たり利益が$1.25(前年同期は$1.28)であったことを発表しました。このように堅調な業績は、厳しい状況下でも価値を生み出すことができるセラニーズの相補的な中核事業の力を示していると言えるでしょう。マテリアル ソリューションズは、他にはない独自の方法で化学とアプリケーションを組み合わせることで顧客のニーズを満たし、アセチル チェーンは、セラニーズの統合バリューチェーン全体を通じた技術面の優位性を存分に活用することで機会を捉え、価値を最大化します。
2015年第4四半期 - 財政面のハイライト
2015年度 - 財政面のハイライト
(1)下記「Non-US GAAP measure」を参照。 前期の業績に関するその他の情報は、セラニーズの四半期レポート(フォーム10-Q)および「Current Year Reconciliations to Non-GAAP Financial Measures」に記載されています。これらの資料はセラニーズWebサイト(www.celanese.com)の「Investor Relations」セクションでご覧いただけます。
GAAPベースの業績に影響を与える第4四半期の特記事項
セラニーズの会長兼CEO(最高経営責任者)、マーク・ロアーは次のように述べています。「第4四半期の調整後1株あたり利益が$1.25、調整後EBIT利益率が19.2%と、前年比で110ベーシスポイント増、第4四半期として過去最高の業績を挙げられたことを嬉しく思います。ドル安、原油価格の下落、アジアにおける需要の軟化といった強い逆風の中、全社員が一丸となってすばらしい働きをした成果が、今回の堅調な業績につながったと自負しています。 お客様に革新的なソリューションを提供するパイプラインとして絶えず積極的に事業を展開することで、マテリアル ソリューションズは第4四半期として過去最高の調整後EBITと利益率を達成しました。 また、アセチル チェーンが一丸となって強みを生かし、市場機会を捉えて不安定な市場環境において価値を最大化したことで、インダストリアル スペシャリティも、第4四半期として過去最高の調整後EBITと利益率を達成しました。2015年度全体では、調整後1株あたり利益が前年比6%増の$6.02となり、2年連続で最高の業績を達成できました。 セグメント営業利益率も前年比320ベーシス ポイント増の21.8%と過去最高となりました。このように堅調な収益は、過去最高のフリーキャッシュフローとなって現れています。2015年は現金4億2,000万ドルで660万株を買い戻したとともに、支払った配当も21%増の1億7,400万ドルに上ります。 このような結果は、当社の両方の中核事業における価値創出モデルの成功と生産性向上への絶え間ない取り組み、また確固としたキャッシュフローを生み出す能力の成果であると言えます。2015年度は生産拠点の合理化、サプライヤーとの契約終了、幅広い生産性向上のイニシアチブなど、競争環境における地位を高めるためにさまざまな取り組みも行ってきました。これらの活動に関連する費用はGAAP収益の調整でおよそ3億ドルに上りますが、これによって当社の地位も大きく前進しています。」
2015年度事業概況
マテリアル ソリューションズ
マテリアル ソリューションズの中核となる収益は過去最高の8億800万ドル、利益率も510ベーシス ポイント増で過去最高レベルの35.2%となりました。ポリマーに止まることなく高い価値を顧客に提供しているエンジニアード マテリアルズ(関連会社を除くアドバンスト エンジニアード マテリアルズ)の調整後EBITは前年比47%増でした。価格は比較的安定している一方で原材料費が低下したことから、エンジニアード マテリアルズの利益率は710ベーシス ポイント増となりました。2015年に立ち上げた新規プロジェクトの数は1,000を超え、最高のマテリアル パッケージとプロジェクト管理システムを提供することで、新規ビジネスのさらなる拡張に努めています。このようなエンジニアード マテリアルズの確固とした業績と生産性の向上、原材料費の低下のすべてが、顧客の在庫調整による受注量減少や関連会社の収益低下の影響を補って余りあるプラスの効果を生み出しています。
アドバンスト エンジニアード マテリアルズの持分法投資損益は前年比1,100万ドル減の1億5,000万ドルで、MTBE価格の継続的な低下がイブン・シーナー・ナショナル・メタノール・カンパニー(サウジアラビア ジュバイル市、以下イブン・シーナー)にマイナスに影響し、韓国エンジニアリングプラスチックス社(韓国 ソウル市)とポリプラスチックス社(東京都港区)からの収益増加を相殺する以上の影響を与えています。セルロース誘導体ベンチャーからの配当金は、免税期間の終了により前年比800万ドル減となりました。
アセチル チェーン
2015年のアセチル チェーンの中核となる収益は前年比18.5%減の4億9,800万ドルでした。為替変動、原材料費の低下、業界内でVAMの予定外の供給停止があまり無いといった逆風の中、アセチル チェーンは商業活動、生産性向上への集中的な取り組み、エネルギーコストの減少などを背景に、過去最高の利益率を達成しました。インダストリアル スペシャリティのセグメント収益は前年比71.9%増で過去最高となる1億1,000万ドルで、利益率についても原材料費の低下と生産性向上の取り組みを背景に過去最高の10.2%となり、エマルジョン ポリマーの価格低下を相殺する以上の効果を上げています。
最近のハイライト
2015年第4四半期事業概況
マテリアル ソリューションズのセグメント収益は、前年同期比11.5%増で第4四半期として過去最高の1億9,400万ドルとなりました。セグメント収益利益率も前年同期比620bp増、第4四半期として過去最高の34.8%となりました。アドバンスト エンジニアード マテリアルズも、セグメント収益および収益利益率の両方で第4四半期として過去最高を記録しています。エンジニアード マテリアルズの利益率は、原材料費は低下したものの販売価格を維持できたことで940bp増となりました。これは、セラニーズのポリマーの価値およびアプリケーションに対する経験とノウハウが顧客に認められた結果であると言えるでしょう。コンシューマ スペシャリティも、前年同期比470bp増で過去最高のセグメント収益利益率44.3%を計上しました。
優れた生産性とエネルギーコストおよび原材料費の低下が、顧客の在庫調整による受注量減少の影響を相殺する以上の効果を生み出しています。 持分法投資損益は、イブン・シーナー社のMTBE価格の低下による影響で前年同期比700万ドル減となりました。
アセチル チェーンのセグメント収益は前年同期比43.1%減の8,200万ドル、利益率は前年同期比460bp減の10.1%でした。アセチル チェーンの第4四半期の業績は、産業分野におけるVAMの予定外の不足が前年比で少なかったこと、またアジアにおける需要が軟調であったことが、生産性の向上、エネルギーコストの低下、原材料費の低下による効果を上回る影響を及ぼしました。インダストリアル スペシャリティのセグメント収益は前年同期の700万ドルに対して第4四半期として過去最高のセグメント収益2,200万ドル、利益率も前年同期比660bp増で第4四半期として過去最高の9.2%でした。
キャッシュフロー
サプライヤー契約終了に伴う現金支払前におけるフリーキャッシュフローは7億3,300万ドル、契約終了に伴う支払を控除したフリーキャッシュフローは過去最高の5億5,600万ドルでした。2015年度の資本投資は3億600万ドル、第4四半期の資本投資は6,200万ドルでした。
2015年度、セラニーズは660万株の買戻しおよび1億7,400万ドルの支払配当金を含む5億9,400万ドルの現金を株主に還元しました。2015年12月31日現在、現行の自社株式買戻し承認の残額は10億ドルとなっています。
今後の展望
マーク・ロアーは次のように述べています。「2015年はさまざまな逆風に直面しましたが、確固とした営業活動、生産性向上に向けた取り組み、質の高い資本投資戦略の推進に多大な努力を払うことで、過去最高の業績をあげることができました。 2015年の成果は、当社ならではのユニークな体制と、相補的事業の優れた価値が反映された結果であると言えるでしょう。 2016年も、昨年同様さまざまな不安要素の中にスタートしました。この数か月で、さらなる原油価格および、多くの原材料の下落、引き続き不安定なアジアにおける需要、人民元の下落といった事柄が起こっています。 このように状況は厳しいものの、当社のマテリアル ソリューションズとアセチル チェーンのビジネスモデルは、今日の不透明な環境にも対応し、高いレベルのフリーキャッシュフローを生み出す能力を高めるために必要な枠組みの役割を果たしてくれます。 また、成長を支える生産性の向上にも引き続き取り組んでいきます。 2016年の調整後1株あたり利益は5~10%の増加を見込んでおり、2018年の目標達成に向けて順調な流れをキープできると考えています。」
セラニーズ社ウェブサイト(www.celanese.com)の「Investor Relations」セクションにて、第4四半期の業績に関連するその他の情報およびプレゼンテーションをご覧いただけます。
[Celaneseについて]
セラニーズ・コーポレーションは、主要産業や消費財の大半に使用されている差別化された化学ソリューション及び機能性素材の製造における世界的なテクノロジーリーダーです。売上は北米、欧州、アジアでほぼ3等分され、世界各国での化学、技術、ビジネスの広範なノウハウを最大限に活用し、顧客や企業に高い価値を創造します。セラニーズは顧客と提携し、顧客の最も重要な課題の解決に取り組む一方で地域社会や世界に良い影響を及ぼす貢献しています。セラニーズは米国のテキサス州ダラスにある本社を拠点とし、世界に約7,100名の従業員を擁しています。2015年度の売上高は57億米ドルです。セラニーズおよび製品の詳細はウェブサイト (www.celanese.co.jp)。
本件に関するお問い合わせ先: <製品に関するお問い合わせ> セラニーズジャパン株式会社 担当:滑川武博 Tel: 03-3436-3205 info.general.jp@celanese.com
将来の見通しに関する記述 (Forward-Looking Statements)
本リリースには、「将来の見通しに関する記述」が含まれている場合があります。これらの記述には、セラニーズの計画、目的、目標、戦略、将来の売上や業績、設備投資、資金需要、その他履歴情報ではない情報が含まれます。将来の見通しに関するすべての記述は、現時点における期待や信念、様々な推測に基づくものであり、 これらの期待内容が実現される、または信念が正しいことが実証されるという保証はありません。本リリースの将来の見通しに関する記述で表現されている結果または暗示されている結果は、様々なリスクおよび不確定要素によって、実際の結果と実質的に異なる場合があります。 これらのリスクおよび不確定要素には、 セラニーズが事業を展開している国や地域の経済環境全般、事業環境、政治環境、規制環境の変化、製品および産業のビジネス サイクルの長さと深さ (特に自動車、電気、繊維、電子、建設業界)、原材料の価格および入手可能性の変化 (特にエチレン、メタノール、天然ガス、木材パルプ、燃料油の需給および市場価格)、電気および他のエネルギーの価格、原材料価格の増加を顧客価格へ反映させる能力または値上げにより利幅を改善する能力、プラント稼働率を維持する能力および予定済みの生産能力の追加および拡張を実装する能力、現在の製造原価のレベルを削減または維持する能力および既存のプラントの技術的改善により生産性を向上させる能力、価格競争の激化および他社による競合製品の導入、セラニーズが提供するテクノロジーの市場における受入状況、セラニーズが許容できる条件およびスケジュールでの当局による許可の取得および施設の建築、セラニーズの製品や技術に認められている知的財産権および他の法的保護のレベルの変化または係る知的財産の盗難、コンプライアンスおよび他のコストおよび事故、原材料供給源の停止、サイバー攻撃、テロ攻撃、政治情勢の不安定、他の予測できない出来事や施設の建造または稼動の遅延 (地政学的状況、戦争の発生、テロ攻撃による結果、または天候や自然災害による結果を含む)、是正措置に対する潜在的責任および既存または将来の環境法規に伴うコストの増加 (天候の変化に関連する法規を含む)、セラニーズが事業を展開している国における係争中の訴訟または将来の訴訟もしくは法律、規制、政府の政策の変更により生じる潜在的責任、為替レートおよび利息の変動、セラニーズによる事業への追加投資や資金調達の能力を損なう、または経済環境や化学品業界の変化に対応するセラニーズの能力を制限する恐れのあるセラニーズの負債レベル、その他セラニーズが時宜に応じて米国証券取引委員会 (SEC) に提出するレポートに記載されている様々な要素が含まれますが、これらのみに限られるものではありません。将来の見通しに関するすべての記述は、記載日現在についてのみ記述されたものであり、セラニーズは記述日現在以降の出来事や状況を反映させるため、もしくは予想されたまたは予想外の出来事や状況の発生を反映させるために、将来の見通しに関するいずれの記述についても、一切更新する義務を負いません。
Non-GAAP Financial Measures
Use of Non-US GAAP Financial Information
This release uses the following non-US GAAP measures: adjusted EBIT, operating EBITDA, adjusted earnings per share, adjusted free cash flow and net debt. These measures are not recognized in accordance with US GAAP and should not be viewed as an alternative to US GAAP measures of performance. The most directly comparable financial measure presented in accordance with US GAAP in our consolidated financial statements for adjusted EBIT and operating EBITDA is net earnings (loss); for adjusted earnings per share is earnings (loss) from continuing operations per common share-diluted; for adjusted free cash flow is cash flow from operations; and for net debt is total debt.
Definitions of Non-US GAAP Financial Measures
Reconciliation of Non-US GAAP Financial Measures
Reconciliations of the non-US GAAP financial measures used in this press release to the comparable US GAAP financial measure, together with information about the purposes and uses of non-US GAAP financial measures, are included in our Non-US GAAP Financial Measures and Supplemental Information document filed as an exhibit to our Current Report on Form 8-K filed with the SEC on or about January 21, 2016 and also available on our website at www.celanese.com under Financial Information, Non-GAAP Financial Measures, or at this link: https://investors.celanese.com/download/companies/celanesecorp/NonUSGAAP/1001247652.pdf
Results Unaudited
The results in this document, together with the adjustments made to present the results on a comparable basis, have not been audited and are based on internal financial data furnished to management. Quarterly results should not be taken as an indication of the results of operations to be reported for any subsequent period or for the full fiscal year.
Supplemental Information
Additional information about our prior period performance is included in our Quarterly Reports on Form 10-Q and in our Non-US GAAP Financial Measures and Supplemental Information document.
Consolidated Statements of Operations - Unaudited
Consolidated Balance Sheets - Unaudited